TRACE

2013年
インスタレーション
(図形楽譜、CD)

ギャラリー内の床に残された幾層にも重なる無数の痕跡を図形楽譜*に見立て制作した「楽譜」と、それを音源化した「音」の作品。
ギタリストで作曲家の笹久保伸氏*に演奏を依頼し、12枚の楽譜から12曲の曲を制作しました。会場では一冊の楽譜とともにCD プレーヤーが置かれ、鑑賞者は床のパターンを参照しながら各曲を鑑賞することができます。
「TRACE」とは、痕跡や形跡、線を表す言葉であると同時になぞる行為を意味します。このなぞる行為が重複されることによって、空間の奥行きを描くことを試みました。
また会期中には、笹久保伸氏によるライブ演奏が行なわれ、会場から生まれた「音」を再びもとの空間に落とし込む(空間をなぞる行為が重複される)ことによって重層的な時間と空間を生みだしました。


※図形楽譜 図表や図柄、テクスト等によって記譜された楽譜。現代音楽の作曲現場で頻繁に使われる。
※笹久保伸 ペルーギターの継承者。http://shin-sasakubo.com/

「糸を分ける」山極満博・久村卓・渡辺望
gallery COEXIST-TOKYO(東京)
2013 年10 月5 日 – 11 月3 日
企画:島津こころ(ギャラリスト)

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